せめて、これからの、ひとたちへ

これからの新しい時代を生きる、若者たちに

告ぐ。現実と非現実を区別せよ。現実にある

ものは、五感。網膜で捕らえうるか、聴神経

を刺激するか、嗅覚に訴えてくるか、触覚で

その硬度と温度を実感することができるもの

であるのか?味覚が必要なものであるのか?

喜怒哀楽は、その結果、得られるはずだ。

不十分な五感のまま、LINEで築き上げた人

間関係。Twitter で匿名性の扇情発言を繰

り返したまま、英雄気取りで持論を正義に仕

立て上げ、火のない炎で周りを焼き尽くす偽

善勇者たちが犯罪を繰り返している。五感を

使わない犯罪に、私は殺していないと宣言で

きるなど。これが日常化してしまった。

コンピュータは、フィルターにすぎず、文責

不明の情報網が、人の脳を締め上げている可

能性に気付かぬ状況が、当たり前になってし

まった。

非現実の世界で起こる物語の筋書きに、君た

ちは参加しすぎて、現実が見えなくなる流行

り病に患わされてはいないか。物語の登場人

物と現実の世界で会おうなどとしてはいけな

い。恐ろしいことになる。

本当に心許せる人は、五感を使った現実の中

で喜怒哀楽を感じて探せ。非現実の世界にあ

るものを、現実の世界へ持ち込んではいけな

い。若者たちに告ぐ。現実と非現実をハッキ

リ区別する意識をもて。