ダンディズム

『俺のもとを去って行った女は

誰ひとり幸せに巡り会っていない

事実だからしょうがねえ

ジンクスなんだ

 

俺が捨てた女は

誰ひとり幸せに巡り会っていない

事実だからしょうがねえ

ジンクスなんだ

 

俺を裏切った女には

不幸が訪れている

本当のことだから

知ったことじゃねえ

 

俺が裏切った女には

不幸が訪れている

本当のことだから

知ったことじやねえ

 

俺は女を恨んだりしない

俺という稀有な存在を

見失ってしまった女が

勝手に不幸に

さいなまれているだけなのさ

 

哀れだが仕方がない

 

俺という存在を大切にせず

女が自分のことばかり

考えて生きているからだ

 

現実という名の仮面に

身を置く女に

未来など

初めからあるはずがない

 

馬鹿なお調子者は

気付くすべを

持ち合わせていない

 

哀れだが仕方がない

 

ジンクスなんだ

俺から離れた女は

野垂れ死ににも

似つかわしい

明日しかないことが。

 

やい、女ども

偉そうにするんじゃねえぜ

言い訳など聞きたくもない

言い分はすべて認めない

たった一度の過ちも

俺は許すつもりがない』

 

そんなダンディズムが

まかり通った時代が

あったらしい

 

今じゃ

表の世界では御法度だ