ノマド

どこにいるのだろう

 

見知らぬ砂漠が

果てしなく

続いている

 

砂塵が消え

透明な光の道が

現れた

 

放蕩のまま

歩いていたはずが

ラクダに乗っている

ラクダは蒼い眼をしている

 

なぜ蒼い眼をしている

 

答えるはずのない問いに

眼を閉じ

 

透明な光の道を

導いてくれている

 

この道を

ラクダに乗って進んでいる

 

どこまで

歩いて行くつもりなのだろう

 

不思議に喉が渇かない

不思議に心が満ちている

不思議に戻ろうと思わない

ただ

ソロモンの指輪が

指に痛みを与えている

 

ラクダが眼を開いた

ラクダは蒼い眼をしている

 

このまま

どこまでも歩いて行こう