妖精の恋

雪の妖精

恋をした

 

あの子だね

紫色のポンチョ着て

足元ながめる女の子

 

風にあおられ

粉雪が

少女のまつげに

しがみつく

 

凍って

まつげを引っ張った

それでも

うつむく女の子

 

離れずにいる

つかの間

 

せめて、

あなたのかなしみが

消えますようにと

姿を変えて

ほほをつたって

地面に消えた

 

雪の妖精

恋をした