小日向

ある晴れた日の

ことだった

 

龍がくわえていた

水晶の玉から

光が走った

 

受け止めようとも

 

高来の光の束を

超えていこうとも

 

水晶の結晶間隙を

通り抜けて進む

あの来光を

 

慈悲の精神に支えられた

覚悟と勇気を秘め

 

積乱雲の一部となって

空に打ち上げられた

向日葵のように

 

光の束に向かって

昇華し収束ていく心が

ここに確かに

存在している