昭和・平成・令和と わたくし

「昭和」

 

書き慣れていた漢字には

愛着がある

 

書き順はよく分からないが

光と影のコントラストを

最も感じた時代だった

 

「平成」よりも

居心地は悪かったが

光と影に翻弄されながら

利便性の悪い環境で

何者でもない不安に包まれながら

ひたむきに生きた時代だった

 

「平成」

時代を振り返る余裕もなく

自然光の記憶もないくらい

 

ほとんど病院の中で

暮らしていたようなものだ

 

自分のためではなくすべては目の前の

患者様のことだけに意識が向かっていた

 

「令和」

ちょうど昭和と平成の中間で

光と影のコントラストが

少しずつ蘇ってきた印象がある

 

最初は

平日の昼間に外気に当たること自体

何か悪いことをしているような

気分だったが

今ではそうでもなくなってきた

 

何をしてもいい時間が出来ても

何をしたらいいのかわからない

 

気が付くと、

そんな働き虫になっていた

仕事も趣味も

生活のすべてが

医学になってしまっていた

 

「令和」は少しくらい、

自分のことも考えて

生きていけそうな気がする

 

自分のしたいことを

していても、いいんだ

 

抵抗なくそう思える日常が

近づいてきている気配がする