少し窓を開けて

本を読んでいた

 

大きなあくび

椅子のきしみ

ページをめくる

 

車が通り過ぎる

アスファルトの上を

ヒールがコツコツたてる

酔っ払い集団の大声

救急車が通る

ネコが鳴いている

風が吹く

草木がしなっている

肌寒さ

まくり上げていた

袖を伸ばす

再び車が通る

 

寝静まっていく

深夜の空気を感じて

三日月の美しさに気づく

 

日常の何気ない生活音

それが深夜の音楽を奏でている