白いウサギの おめめが、ね

白いウサギがいました

ぬいぐるみのウサギです

 

いつもそのぬいぐるみを

だっこしている

可愛い女の子がいました

 

おめめは金色の星の形で

出来ていました

 

あるとき

ひとつ、なくして

しまいました

 

おんなのこは

いちにちじゅう、

かなしみました

 

夜になって空を見上げると

にっこり笑ったお月様が

女の子に教えてあげました

 

夜空がね

ぬいぐるみの金色を

預かってくれているよ

 

本当だ、キラキラお星様

 

女の子は涙をふいて

眠りにつきました

 

次の朝、ウサギのおめめは

元通りにキラキラ輝いていました

 

ホントはね

ソファーの下に落ちていた

金色の星のおめめを

お母さんが見つけて

縫い合わせてくれていたんだって

 

それでもね

女の子は夜になると

お月様に向かって

ありがとうって

大きな声で

話しかけていたんだって