谷兼サンバ

初めての始まり

 

芝生の生い茂った

広い公園

 

鳩があちらからも

こちらからも

裸足で走ってやって来た

 

あまりにも楽しそうな

その風景

心が弾んで

思わず立ち上がった

 

最初は

よちよち歩いて追いかけた

 

気がつくと

鳩たちに混じって

ポッポポッポと

走っていた

 

心の底から楽しんで

初めて出会った友達たちと

よちよち走りまわっていた

 

わずか十ヶ月の

赤ちゃん扱いしていた男の子が

ふとしたきっかけで

少年に成長しようとしていた

 

その光景を見ていた

お父さんもお母さんも

ブッタマゲタ!

 

誰から言われたのでもなく

自分の好奇心で

自分の友達たちを

追いかけていたら

自然と歩いていた

 

大人の想像力をはるかに超えて

得意げに自分の力で芝生の上を

歩き回った

 

親の役割ってね

大人の役割ってね

決して押しつけず

その子、その子が秘めている

可能性を引き出してあげること

いろいろなチャンスを

与えてあげること

 

出来るだの、出来ないだのといって

子どもの出来不出来を嘆いている

あなたたち、

親として失格ですよ

 

子どもはね、

自分の好奇心に素直になれる

きっかけをつかむとね

ひとりでに育っていくもんですよ

 

大人が子どもの価値を決めてしまうのは

大人が子どもの可能性を踏みにじってしまうのと

同じなんですよ

 

上手くいったり、いかなかったりしている、そのそばで

少し距離を置きながら、寄り添って

子供達の可能性を信じてあげましょうよ、ね