順番待ち

透明感がほしいなら

灰をかぶるがいい

光沢の神秘が風に乗って

消えていくのを待つ

それには我慢などはなく

ごくありふれた日常

足を曲げて

うずくまるようなもの

 

慌ただしい不信感に苛立ちと、諦め

温かい珈琲で気分を変える

人並みのノイズを振り切って

光はいらない

闇にまみれて宇宙を食感する

 

一人足らない煩わしさ

予約の取れないレストラン

お金ならいくらでもあるよと言いたげに

VIPであることを誇らしげにして

焼酎を飲んでいる愚かな者たち

 

私に必要なものはここにはない

彼の地にあるのだ

しかし彼の地に見当たらなかったら

どうすべきだろう

流浪の旅はないものを

あると思って探す旅

なんと哀れで楽しい暮らし向き

飛び跳ねていても気分は変わらぬまま

溜息を押し殺して歌でも歌っていよう

それに越したことはない

 

海岸通りで砂にまみれてしまった

足を笑って眺め

拭いたタオルは一生の宝物