時計回り
低い雲が
太陽の光を
あまりにも
ジャマするので
太陽は
頭をひねった
こうなったら
雲を染めてやれ
黄色く染まった雲は
黄金の雲海
砂丘のない砂漠を創り出し
重荷をせおった二瘤駱駝を
さまよわせた
明日も晴れるから
そうカッカしなさんな、と
陽気な雲は
さっさと
赤く塗り替えた
気の静まった太陽が
大きなアクビをすると
夜の闇がそっと近づいて
太陽と雲は仲直りした
また、あしたっ
おやすみって
手を振って
手を振り返して
騒ぎは暗闇の中へ
消えていった
夜のとばりに
覆い尽くされると
何事もなかったように
満月がウインクした