1200年の恋
1200年ほど前
平安京の宮中に
芽吹いていた恋心は
今生の別れを
繰り返しながら
その絆を
途絶えさせることなく
現代と呼ばれるこの時代にも
生き続けていた
手を握った瞬間の
ぬくもりの中に
1200年分の思いが蘇る
DNAに刻みつけられた
その暖かさが
二人を結びつけた
理性というよりむしろ
本能に近いレヴェルの絆
あなたの心は
1000年以上も
探し求めていた
わたくしの心は
1000年以上も
探し求めていた
絆の居場所
月夜に祈り
雨降りの
ミルキーウエイに
意気消沈し
出逢える日を
待ち続けていた
二つの流れ星が
ようやく
同じ軌跡を描くことが
出来るようになった
離さない手のぬくもりで
ふたり歩く
ふたり生きてく