ブロッコリーとカリフラワー
ブロッコリーとカリフラワー
本当は、そんな名前、
知らなかった。
中学生の時
よくお弁当に入っていた。
マヨネーズをたっぷりかけて
食べるのが好きだった。
ブロッコリーは緑色で
カリフラワーは白い色。
ブロッコリーをゆでると
カリフラワーになると
思い込んでいた。
ブロッコリーが入っている時は
おかん、
いそがしいんやな
カリフラワーが入っている時は
おかん、
ゆでる余裕があったんやな
そんな風に考えて
忙しそうに仕事をする
母親の姿を思い浮かべて
感謝しながら、食べたもんだ。
ブロッコリーとカリフラワー。
同じものだと思っていた。
まなとゆでたものの違いだと
思い込んでいた。
<ところがである>
一人暮らしの学生をしていた時
自炊もしていたから
大きなスーパーへ食材を探しに行った。
すると緑色の野菜と白色の野菜が
並んで売っている。
緑の野菜はブロッコリー
白の野菜はカリフラワー
違うものだったんだ!
今でも、
名前の区別がはっきりわからない。
笑われるが本当のことだ。
ブロッコリーとカリフラワー
目の前に現れても
どっちがどっち
即断できない。
「知らぬが仏」
知らない方が母親の姿を
思い浮かべて感謝する。