おくりもの

出向健診の帰りに

痛い腰を押さえながら

ゆっくり歩いていた

もう少しで大通り

目線は地面に近く

背中を伸ばしながら

姿勢を整えていた

電柱の下を見ると

愛犬のおくりものが

遠慮がちに

置き去りにされていた

いまどき、あるんだな

きっとどこかの愛犬は

気持ちよく散歩して

帰って行く所なんだろう

腰を押さえながら

歩いている自分と

対比しながら

愛犬の自由度の高さが

うらやましく思えた