ポンコツ・ロボット

オズの魔法使いに出てくる

ブリキのように

時々油をささないと動かない

ポンコツ・ロボット

電池の切れかかった

動きの鈍さが目立つと

そう呼ばれるかもしれない

大きな古時計なんて言われて

みんなに歌ってもらえるなら

心地よいだろう

ポンコツ・ロボットは

あちこちの部品に

油をさしながら動いている

動けるうちに

まだ見たことのない

景色を眺めて

少しでも心を豊かにしたい

そんなふうに考えるだろう

人間は加齢に従って

身体はポンコツ・ロボットに

変わってゆく

盛者必衰の理は人間から

離れることはない

しかしながら

魂だけは

磨き続けることができる、と

そう、信じている