エスプレッソな動揺

雲の切れ間に

絶え間なく繰り返される

感傷の間隙に

紫色のシオカラ・トンボが

行ったり来たりしている

愉快な情景はキリがない

爽やか過ぎて味気ないと

そんなふうに

はしゃぎ出すこともある

ビターなテイストを

噛み砕きながら

エスプレッソな動揺を

感じていると

大地に生える大木を

力ずくで引き抜いている

感覚が想起され

大自然との戯れの中で

土の匂いを握りしめる

自然には境界領がないことを

もう一度だけ思い出してみる