とれかけのボタンを眺めながら

端がない

メビウスの輪のように

どこまで行っても

終末像が見えない

そんな世界で生きていると

時間の途切れる瞬間が

見当たらない

70億人もいる人間のなかで

一人の人間が出会う人の数など

四捨五入すればスケール的に

ゼロに等しいのではないか

そう考えると

選んでしくじったり

選ばれてしくじったり

そんなことはどうでもよくなる

なるほど

どうでもいいことかもしれないが

孤独に耐えて生きていけるだろうか

時間の途切れがないことや孤独を

生真面目に考え込むことには

慣れっこになってしまって

もう、飽き飽きした

自分のしたいことだけして

生きていればいい

だけど、

それもできそうにない

メビウスの輪の中でも

綻びを見つければ

別の世界が現れるのではないか

そう考えて自分を納得させる