遥かなるネビュラ

ネビュラ、それは星雲

ことに

バラの花のような

色彩と形態を

視覚データで捉えることのできる

ばら星雲の存在を想い出す

その中心の空洞にある神秘性を

ぼんやりと眺めて考えるのは

科学的な推論よりもむしろ

身近なバラの花を眺めている時の

感覚的な心象

ネビュラの神秘性

赤と黒の色合いバランスの

美しさだとか

流星に乗って

そのドーナツ状の空洞部分を

突っ切ってみたら

どんな匂いがするのだろうとか

非科学的な視点から

天文と戯れる試行で

観念は満たされてゆく

古代人が夜空の星と星を繋げて

星座を考えだしたように

ネビュラを

植物の形態や香りになぞらえて

想いをはせる

宇宙にお花が咲いていますよと

誰かに伝えてみたくなる