幻影の日常

日常の空間

すなわち

幻の空間には

境界線が存在しない

ただある種の愚かさから

結界を作って

気づかないふりをしている

現実空間には

人と人との距離感が存在する

それはsocial distanceなどという

遮断機の降りた線路を

ぼんやりと

眺めるに等しい所作ではなく

30cmの物差しを

間に置いたような距離感

人と人との距離感を

意識することない間柄

それが30cmのdistance barrierの崩壊

縄張り意識の有無を問う、

深層心理に沈み込んだ

トラフのようなもの

無意識領域が地震で揺れ

トラフが消失した後に

深い絆が誕生し

幻影と現実がリンクする