ある晴れた日

ある晴れた日

お祭り騒ぎが終わった

晩夏の砂浜

 

ひとけのない

冷めた砂の上を歩く

 

花火の残骸と

潮風がそよ吹くだけの

切ない情景

 

それも心地よい

ふたりなら

 

春から夏へ向かう今

嵐山の渡月橋は

人っ子ひとりいない

渇いたアーチ

 

たおやかに流れる水も

寂しげで

少しくらい音を立てても

いいのにと思い入れてしまう

 

それも心地よい

ふたりなら

 

 

 

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いのちの歌 小野リサ