コバルト色にとけて

コバルト色の海がみえる

潮風に吹かれて

海を眺めるのが好きだ

こんなにも

切ない感傷の風に

わたくしの身体はとけてゆく

こんなにも

穏やかなコバルト色に

わたくしの心はとけてゆく

その様をそばで見ていた

あなたはわたくしの手を握り

やはりわたくしととけてゆく

いいんだね、これで

いいんだよ、これで

ふたりはとけて

それでも穏やかに

生きている

それでもささやかに

生きている

コバルト色の海を眺め

潮風を感じながら

あたたかな手を握りしてめている

抱きしめ合っている

愛だね

愛ですよ

ほらね、

名も知らぬ海鳥が

笑って飛び跳ねた