忘れ物?

昔の自分は

どこかに

置いてきたのかい

 

そうかもしれない

 

見栄えは

しなくなるだろう

 

だけど

心の奥深くに

眠っていた

イデアだけは

持ち続けている

 

覚醒を始めている

 

若き民には

理解できるはずもない

晩期大成の感慨

 

外側からは

見えない宝物さ

 

モノトーンに

変わってゆく

外観とは反対に

 

内観は

光に満ち満ちている

 

見かけの蝋燭の炎は

消えかかっても

 

心の中の蝋燭に

その炎を灯して

 

どんな暗闇でも

動じない光の中に

生きることが

できるようになる