森の中にいた

森の中にいたんだ

 

小鳥が鳴いていたんだ

植生のいい香りがしてね

森林浴をしていたんだ

 

大木にコツコツと

木こりが刃をあてていた

 

突然大きな音で、

大木が倒れていったんだ

 

木こりが去った後

倒木の場所まで行ってみた

 

そしたらね

切り株の年輪が

とても美しくて

 

ひとすじ、ひとすじ

指でなぞってみたんだ

 

木琴のような音がしてさ

切り株が昔話を始めたんだ

 

愉快だったよ

 

切り倒した木こりの

悪口なんて一切なし

 

宿っていた神様が

お引っ越ししたから

大木は役目が

終わったんだって

 

これまでの

楽しい想い出ばかり

話してくれたんだ

 

だから

大木になれたんだろうね

 

もう少し森林浴したいから

座っていいかってたずねたら

 

寝転んでもいいよっていうから

その上で昼寝することにしたよ