配所の月

突如視界に入ってきた、

この月は

いつになく澄明な面持ちを

向けている。

いくばくか

風情のある明かりを照らしている。

閑寂な辺土であっても

この月であるなら

深いあわれを感慨するだろう。

今宵は夜空を傍観し

源顕基や菅原道真の思惟に共感を得て

彼らの境地を慮りながら

罪無くして配所の月を見ていよう。