飾り気のない純真さ

あるラガーマンと

ランドローバーの店で

出会った。

彼はフランド・アンバサダー

だから店に立ち寄ったのだ

僕は

ラガーマンと

握手したことがないので

お願いしたら

「思いっきり握りしめたほうが

いいですか?」と冗談混じりに

快く引き受けてくださった

これまでで一番の分厚い

力強い握手だった

「プレーの時はどういうふうに

頭を使っていらっしゃるのですか?」と

訊ねてみた。

「試合前はあれこれと、でも始まったら

その時その時の状況判断に集中しています」

そう答えてくださった。

笑わない表情は

愛想がないのではなく

飾り気のない秘めた力強さを

常に受け止めている、

純真な少年のように見えた