ありきたり

ぼんやり遠くを眺めている

とくに何も考える事もなく

 

波が打ち寄せたり

カモメが飛んでいたり

船が通り過ぎていったり

太陽がまぶしかったり

 

世の中のありきたりが

僕のまわりで動いている

 

ぼんやり遠くを眺めている

とくに何も考える事もなく

 

ただ一つだけ

考えたことがあった

 

あなたは今

何処で

何をしているのだろう

 

波が僕の足をぬらした

カモメが鳴いた

船の姿が見えなくなった

太陽が雲に隠れた

 

世の中のありきたりが

僕のまわりで動いている

 

それと同じくらい

あなたのことを

本当は考えている

 

晴れの日も

雨の日も

暑い季節も

凍えそうな季節も

 

そう、

あなたのことを

本当は考えている

 

あなたのことを

想っている