ある恩師の言霊2

特別な日というのはない

 

その先生は入学式も卒業式も

ネクタイを締めず

普段着のままいつも出席された

 

聞いてみた

どうしてなのか

 

わしはなあ、ネクタイは嫌いや

それに、そもそも特別な日なんてないんや

いつも通り

いつも通りの中の1日に過ぎない

 

腰から手ぬぐいをぶら下げて

晴れた日はぞうりをはき

雨の日は長靴

ネクタイは締めない

いつも同じ格好で結構

黒板に向かって

Xを、エッキスと発音して

笑いを取る

 

いつもありのまま

普段着のまま

権威主義は全くあり得ず

どんなことも

なんとかなるもんやと

笑顔を絶やさなかった

それを見ることが出来た生徒は

幸せでいられた

 

K先生、

ありがとうございました