いつかどこかで
いつかどこかで
逢えると信じていた
いつかどこかで
手をつなげると信じていた
大きな波にさらわれて
独り孤島で遠くを見ていた
張り裂けそうな潮風を受け
突き刺すような雨に打たれ
海水からにらみつける
シャークの群れが去るのを待った
この背中に羽が生えたなら
海原を飛び越え
この足に大きなひれがあったなら
ドルフィンキックで
あの群れの間をかわし
いつかどこかのあの場所へ
たどり着くことが出来るのに
このまま
砂浜にうちとけて
土になってしまうのだろうか
いつかどこかで
逢えると信じて
いつかどこかで
手をつなげると信じて
地平線に沈みゆく太陽の欠片に
小石を投げ続ける