さくら
桜並木
肩に舞い降りてきた花びら
思い出の花びらと
真新しい花びらが
両手にのった
握りしめると
汗ばんで
君の横顔が
遠ざかっていくようで
順番を間違ったのかな
さよならと愛してる
愛してる、とだけ
いえばよかった
もし、あと少し
勇気があれば
さよならなんて
言わなかった
君を卒業アルバムの
二次元に
閉じ込めずにいられた
桜並木
肩にとまった花びら
押し花になった花びらと
旅立ちの花びらが
両手にのった
握りしめると
汗ばんで
君の横顔が
遠ざかっていきそうで
春のきみも
夏のきみも
秋のきみも
冬のきみも
きっと
忘れない
この花びらは
きみのページに
そっと
はさんでおこう