ずっと、あるなら

たとえば空に

虹が

ずっと

あるのなら

美しいと

振り返るだろうか

 

雨上がりに

傘を閉じ

空を見上げた際に

たまたま

虹を見つけるから

人の足を止めるほどに

美しさの堪能が芽生える

 

虹は現れなければいけない

虹は消え去らねばならない

 

虹よ、でておくれ

虹よ、消え去っておくれ

虹よ、消えないでおくれ

 

「ずっと、あってほしい」

その、矛盾を願う感傷の中にこそ

≪美≫は紡がれてゆく