イチゴのかき氷
降り積もった雪の上で
大の字に寝そべってみたんだ
口を開けると
まだまだ雪が入り込んでくる
一時間ほど経ったころ
僕は「寝そべり雪だるま」に
なっていた
誰か助けて!と叫んでみた
そしたら
誰かがイチゴのガムシロップを
大量にかけて
ショベルですくって食べ始めた
背中に溶けたイチゴ色の水が
凍った背中を溶かし始め
ようやく起き上がることが出来た
わりいわりい、ありがとう
いやいや、
たっぷり食わしてもらったぜ
そう言って、ショベルを担いで
何処かへ行ってしまった
身体中イチゴのガムシロップで
ベチャベチャになった僕は
家に帰ってお風呂に飛び込んだ
あー極楽、極楽
身体のぬめりもすっかり溶け
ホッコリして、身体を拭いた
鏡に映った自分の顔は
少しのぼせて
イチゴのように赤くなっていた