ドリップな装い

ひとしずく

ひとしずく

こぼれ落ちていく

 

ドリッピングの

たびごとに

やすらぎの

香りを束ねながら

空間を満たしていく

 

のどもとを通っていくうちに

心象が

ラフな装いに着替えていく

 

五感すべての

こわばりを外して、

喧噪に翻弄している

時間を止め

 

穏やかな縮図に

引き戻してくれている

 

この味わいの深さとぬくもりが

わたくしの味方をしていてくれる

 

珈琲は

ドリップを装い

心に注がれる

大切な友達