ビアンカの祈り

真っ白な祈りとは

何だろう

 

驚嘆する命題

 

脳幹部に注ぎ込まれる

血液が笑っている

 

形の定まらない

赤血球でさえ

宇宙の一部を構成している

 

人間の内側と外側

本当にそんなモノが

あるのだろうか

 

月夜がまぶしい

 

たたみかけるように

すれ違うクルマはカルマ

 

車体に背負った負債が

金属片となって

人の強欲を形に変えただけ

 

オンディーヌの呪いに

呼吸を停止し

地獄の入り口に入場券を

渡そうとしている

 

ビアンカは祈りを捧げている

 

誰にも気づかれぬように

白い頬にエメラルドの

涙を流しながら

 

それこそまさに

真白な祈り

ビアンカの祈り

 

不透明な月夜から降り注ぐ

不可思議な言葉の記号論

 

そうなのかもしれない

そうだとするならば、我々には。。。