ホンモノ
確かめるのも悪くない
ホンモノがどんなものであるのか
たとえば十円玉の景色
京都の世界遺産の一つ
平等院鳳凰堂
もともと藤原道長の別荘を
息子の関白藤原頼通が
譲り受けたところから
鳳凰堂の歴史は始まった
頼通がこの世に
極楽浄土を表現しようと建立した
およそ千年も前の話
鳳凰とは
歴史的にも「幸せの前兆」として現れる鳥
一万円札の裏面にも鳳凰像が描かれている
様々な願いが込められたホンモノの景色は
心穏やかな構図の中で圧倒的な極楽浄土を、
なるほど想起させてくれる
福沢諭吉や野口英世には会えないにしても
ホンモノを実感することの意義は
深く心に刻まれ
千年という月日の流れを貫いて
末法思想に抗うに値する
エネルギーを秘めている
いにしえ人の心の波動が伝わってくる。
ホンモノはやはりいい