ボサノバ・アレンジ
時間が穏やかに流れる
腕時計の秒針は
いつの間にか、いなくなり
文字盤すら意識から
消してくれる
時間が穏やかに浮かんでいく
温めたコーヒーカップに
注がれた酸味のきいたブレンドで
肩の筋肉のこわばりがとれる
タイムリミットもなく
自由に使える時間
透明人間のように
誰の視線も感じない
アロマなキャンドルの
灯りが柑橘系の雰囲気で
部屋全体を包み込んでくれている
ボサノバの調べに乗って
旅をしている
気がつくと
穏やかな構図の中で
詩作にふけっている