レイキャビックに黄昏れて

レイキャビックの朝

それは寒さに閉ざされた夢

 

慣れないタロットカードを

まき散らして

一枚一枚片付ける

 

無為に見える行為を

繰り返しながら

昨夜見たオーロラに

気持ちがフォーカスされていく

 

静寂な寒冷に浮遊した幻影が

閉め忘れたレースのカーテンを

思い出させる

 

愛よりもずっと深い暗闇があるなら

この瑠璃色のカーテンで

覆い隠してしまえばいい

 

暗闇が蛍光色に移ろって

もう一度

夢をみようとする勇気が蘇る

 

レイキャビックの朝

それは自由に閉ざされた夢

 

前日に見たオーロラの翳り

華やいだ気分を

レースのカーテンで

揺らして過ごす

 

オーロラの隙間に紛れ込んで

朝になれば消えていく

 

なんと贅沢な生き方だろうか