一輪花の香り

よい行いをしている人の心はコップに透明な水が入ったように晴れやかで清潔。不浄な行いをしている人の心はコップに汚れた泥水が入ったように不潔で悪臭を放つ。

本当に、そうでしょうか

一生懸命、生真面目に努力している人がきれいな水の入ったコップを保とうとしても自分以外の人が汚れた水を混ぜてくることがあります。自らはよい行いをしているのに、他人によって汚された水の入ったコップを持っている人は不浄なのでしょうか。そういうことに苦悩し、答えが出ずに苦しんでいる人がいます。解決できないって苦しいです。答えが見つからないって悲しいです。涙が出てきます。頬をつたう涙は、かけがえのない美しい輝きに溢れています。答えの見つからない悩み事を抱えているのは、重い荷物を背中に背負ってふらつきながら、絶望の淵を歩んでいるに等しいのです。そんな時、答え探しはやめにしましょう。不浄なコップは捨て去って、新しいコップを用意し、きれいな水をもう一度自分で入れましょう。きっと、それが本当の自分なのです。そして、そこに綺麗でいい匂いのする花を一輪飾りましょう。よい行いをしている人の心は、透明な水の入ったコップだけでなく、綺麗でいい香りのする花が咲いているものです。もっと、もっと、強くなって、とびっきりの花を飾りましょう。そうしたら自分一人ではなくて、たくさんの自分を理解してくれる人たちがいろいろな香りのする新しい花を持ち寄ってくれて、透明な水のコップが綺麗な花で満たされてゆくのです。