伊達の薄着

「伊達の薄着」

カッコよさを求めて

寒い時にも薄着をする

そんな意味と考えていい。

若者気質といえばそれまでか

ひと月ほど前

あるところで

今の時期から

そんなに厚着して

真冬になったら

どうするおつもりですかと

言われたことがあった

そのときこの

「伊達の薄着」という慣用句を

思い浮かべていた

その人は

慣用句など知らないだろうし

思ったことをそのまま口にする癖を

自分で気づくことの出来ない人に

お見受けするので

こちらとしては腹も立たない

若者気質はもうないのですか

そんな風に

言い換えることの出来る表現でもある

そこまで考えて話す人もすくないだろうが

時代背景が違えば

そうもいっていられないこともある

「武士は食わねど高楊枝」という

慣用句を知っていれば

そのようなお姿の浪人風情の

武士気質を評価することが

できるだろう

言葉を知らないと

付き合う人間の範囲を狭めてしまう

「類は友を呼ぶ」

言葉を知らない者は

言葉を知らない者同士で

人間関係が出来上がってしまうだろう

しかしながら

寛容な精神の持ち主は

言葉を知らない人を許すだろう