俺は、

寒くて、腹が減るのは

からだにこたえる

 

寒さは、風も小雪も

ひとまとめに味方に付けていて

俺は完全に

アウェイに追いやられる

 

冬は嫌いだ

 

駅のホームで

コートの襟を立て

風に目を閉じる

 

冷えた手を

ポケットに埋めても

心さえ

凍結してしまいそうだ

 

遠くを想おう

 

俺の人生って

こんな感じなんだろう

 

自分のたどって来た

生き様など

他人から見れば

知ったことでもないだろう

 

美辞麗句の並んだ風

誹謗中傷に刻まれた風

 

俺は

だから、この風を、

黙って、

立てた襟元で受け止める

 

受け止めて、生きていく