僕たちのスノー・フレーク
新雪が舞い散って
降ってくる方向が
わからなくなる
上からも下からも
右からも左からも
柔らかくて
しなやかな
パウダー・スノー
行き交う人の
顔も見えない
わかるのは
きみと手を握って
歩いているということだけ
僕の右手と
きみの左手には手袋
僕の左手と
きみの右手は
一つにつながって
そのまわりを
パウダー・スノーが
踊っている
握りしめた手と手も
踊っている
何処に向かって進んでいるのかも
わからないけど
僕たちにはどうでもいいことに
思えてくるんだ
きっとスノー・フレークの
季節の向こうにたどり着くんだ
何も考えなくてもね