凍った風が吹くときに

凍った風を受け止めて

瞬きがはやくなるとき

いつも頭に浮かぶのは

眼下の河川が

流暢な流れを続ける、

ある橋の上から

拝見する一本の木

ミクロな氷の結晶が

広がっていく時のように

影絵を模して伸びてゆく

無用心な枝たちの

幾何学模様

黄昏時に見るのはせつない

夜のとばりが降りた後

暗闇の中で街灯が

フラクタルな輪郭だけを

露出する時

名も知らぬ一本の木の

心ばえするその姿に

どうしてか、心引かれる

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