千年の夢

もう千年も前に

一緒に過ごしていた

日々のことを

思い出そうとしている

 

一緒にいた感覚だけが

心に残っている

 

長編小説でいえば

315ページあたりで

終わってしまっていた

話の続きを

再び始めているように

 

 

一緒にいたよね

そう、一緒だった

 

 

生まれ変わってから

それを思い出すのに

こんなに時間がかかるとは

思ってもみなかった

 

その分、お互いに

心に沢山の傷を負い

その分、お互いに

違った方向に迷い込んで

何度も自分を見失いかけてきた

 

あの頃は

十二単の着物姿だった姫

 

今は

洋服を着て歩いている

 

朱雀大路も様変わりし

鴨川も氾濫しなくなった

 

この現世で

手をつないで歩いているかぎり

物語は続いていく