学習の未来像

少子化の影響を受けて

何年も前から徐々に

予備校が消え始めた

 

浪人生人口が減って

華やかな受験バブルが

はじけたようなものだ

 

大学を選ばなければ

全員が大学定員に潜り込める

大学全入時代が来てしまった

 

自大学の定員さえ埋まらない

不人気な学校は

新設の附属中学・附属高校を

作って青田刈りをし始めている

優秀な子は、特待生

いわゆる人気のある大学への

合格実績を上げる

普通の子は、高い学費を払って

結局上にくっついている

大学に入学する

大学経営は安泰だ

 

しかし、それでも

そのうちの多くは破綻するだろう

 

学生の集まらない大学の中には

有名な大学に組み込まれて

生き延びるケースもある

慶応大学に他大学の

薬学部や歯学部が加わる現象

それが一例だ

 

経済的バブル崩壊がおきたあとに

銀行の合弁・合併が続いたのと

そっくり同じ現象だ

 

受験業界も

おそらく

過渡期の今とは全く異なった

システムを持つ

画像授業の時代が来るだろう

 

経営者サイドの企画どおりに

人気講師を誕生させ

マスコミを利用して

宣伝効果を高める手法に

大衆は気付いていないことが多い

受講生を集めるのは

「今でしょ!」

受験産業の

マスコットキャラクター

みたいなものだ

決して批判しているわけではないが

そういう人は、

教養指南向けの本は書いても

一番大切な、学習者向けの

参考書は一冊も書いていない。

驚くべき現実だ

 

こんな、つまらない

既存のものではなくて

オーダーメイドで

 

教育経営者の

利潤のためだけではなく、

真に学習者のためのもの

でなければ本末転倒だ

 

経営利潤のために

(言葉は悪いが)

食い物にされている

学習者たちのために

世の中が、そして、

心のある教育者たちが、

反旗を振りかざして

新しいムーブメントが

起こりつつある

 

教育系YOU TUBERたちも

試行錯誤を繰り返している

 

何万人もの学習者に

万能な授業や講義が

あるはずがない

 

ひとりひとり

得意・不得意も違う

理解度も違う

 

大手の企業的教育サポート機関へ

高いお金を払って参加することの

メリットがあるとすれば

大学合格実績信仰だろう

 

自分ひとりでも

戦略を練って

合格してみせると

いうくらいの

強い思いもなく

 

そんなところに通うだけで、

黒板の文字や図を

ノートに写すだけで、

勉強した気になって、

何も身につかず、

 

結局、気持ちが追いつかずに

Fラン大学に落ち着いて

遊んでいるだけの大学生が

目に余るほど存在している

 

自学自習をメインに

自分の目標を

達成するために

何が必要なのかを

真剣に考えないと

普通の人で終わる

 

普通の人でいいなら

それでいい

 

普通で終わりたくないなら

それではいけない

 

もともと普通で終わりたくない

人達のいくところが象牙の塔

すなわち、大学であった

 

今は違う。

 

どんなに教育改革と

国が叫んだとしても

たとえば

京都大学の入試問題は

それとは無関係に

学習者の思考力を

同じように試す

存在であることを変えない

 

求める学生の質が

変わらないからだ

 

教育改革?

うまくいったためしが

あるだろうか

 

そんなことに気を取られず

やるべき事をやる

 

ただそれだけだ

 

共通テストが何様だろう

2次テストは変わらない

 

おそらく

超学歴社会が来るか

学歴無用の個性を持った

個性重視の社会が来るか

あるいは

その両者が共存するか

 

どれかだろう

 

大学全入時代の今、

大学生になるだけでは

価値が見いだせなくなっている

 

大学へ行っていることが

尊敬に値する行為とは

どうしても考えられない

 

時代が象牙の塔を

痩せこけさせてしまった

 

大学へ入ることの意義を

真剣に考えてみて欲しい