小糠雨

雨が降っている

雨粒があたかも

霧のように微細で

静かに音もなく

降り注いでいる

春先に降る霧雨が

より繊細な雨粒を創り出す

頬にあたる こぬか雨は

ミスト・シャワーに酔いしれる

穏やかな吐息を想起させる

それは雨粒の天使