少年

ほっこりした気持ちで

自転車にまたがって

ゆっくりと進んでいる

 

風が目に当たって痛かったり

歩道の段差に驚いたり

塾へ行く友達とすれ違ったり

 

気がつくと

目的の池に到着していた

 

僕の気持ちは

もっと

ずっと

早くに

到着していて

 

自転車から降りようとする

動作をしながら

 

僕は

もうすでに

ザリガニを

つり上げて

喜んでいる

僕を見つけて

 

走り寄っていった