アンティークな

ほこりをかぶった扉

 

両手で

開けてみた

 

小さな滝が

音もなく

流れていた

 

あまりにも

白い水の流れ

 

まっすぐに

まっすぐに

流れていった

 

岩肌に

跳ね返された

一滴が

頬を伝って

こぼれて

消えた

 

清涼感に

満たされた夏

 

そっと扉を

閉じた