断捨離大王

部屋に無造作に置いてある

本などを処分した。

二階にある書斎が

来たるべき地震で

崩壊する夢を見たからだ。

このままでは

本の重さで床が抜けるのではないか。

蔵書のために

部屋を一つ借りるのが王道だが

それも面倒くさいことなので

思い切って断捨離することにした。

ー僕は断捨離大魔王と化したー

捨て去る書物と残しておく書物。

身を切られる思いで

判断しなければいけない。

閻魔大王が

天国か地獄行きか考える

そんな気分だろうか。

ただ、本は罪深くない。

僕の身体の一部分である。

だからごめんと謝って

サクッと捨てることにした。

荷造り用の紐は

きつく絞めることは出来ない。

本に対する僕なりのgraceだ。

数年でまた同じ状態になるだろう。

それはそれ。

思い立った時、

すぐ実行しておかないと

永遠にそのままだろう。

空いたスペースは

新しい友達―新しい書物の

置き場所になると考えて、

気分を前向きにした。