時代とともに捨て去るもの

時代とともに捨て去るものが

あるとするなら

 

年賀状を書くという

世の中の「システム」を

公私ともに

忘れてしまうことにしよう

 

どんなに高名な人から

冷ややかな目を

向けられても

目を閉じて

あのシステムは

修了したことにする

 

 

終活事始め、

そのつもりかもしれない

 

降ろせる荷物もしがらみも

ひとつずつ捨て去って

身軽なランボーみたく、

シュールなマラルメのように、

オクタビオ・パスのように思慮深くあっても、

身体を軽くしながら

歩いて行くことに決めた

 

やりたいこと

しなければいけないことに

フォーカスを当てていくようにしないと

時間が足らなくなる気がしてきた

 

 

年賀状は

時代とともに捨て去り

次の新しい時代を迎える

ことにしよう

 

これが

言ってみれば

わたくしの

最後の年賀状かもしれない

 

日本的霊性を束ねながら

非日本的なトポスにあっても

生きていけるようにしておきたい