暗黙知
暗黙知が表象化されると
言葉として理解されるようになる
三十年以上前の話になるが
マイケル・ポランニーが
暗黙知という概念を提唱し始めた頃
彼の著作を読んで
感銘を受けた記憶が残っている
その後、様々な分野で
応用的な扱いが過ぎて
一つのシステムの中での暗黙知の共有を
言語化し行動化するようにまで
発展的にとらえられるようになった
なんとなくつまんない気がして
「あした、時間ある?」
なんて言葉を
いちいち言わなくても
前提が変わらないような
生活にも使えるんじゃないかと
考えるようになった
暗黙知を昇華させて
以心伝心という言葉にすり替えて
むしろ表層化せずに
無言語化で済むほうが
しあわせなのではないか、
そう感じている
前提が変われば
それはすなわち
裏切りに等しい