歴史は語るだろう
近頃
哲学を勉強し直している。
十代後半に
おそらく意味も分からず読んでいた
書物を再読している。
ふと、足らない知識があることに
気付かされることが多かった。
いろいろあるが、ひとつには
歴史学の知識だった。
それで
世界史も日本史も学び直している。
ある考え方を真に理解するには
その時代背景まで考えないと
分からないことが多い。
今更ながら気付かされる。
もちろん終着点は
医学の哲学。
日本で言うなら
澤瀉久敬(おもだかひさゆき)氏に
端を発する医学概論
そこから
中川米三氏への系譜を頼りに
自分自身の経験論と
時代的変化を踏まえて
その後の系譜をまとめることである。
学び直しの
日本史の勉強をする中で
懐かしいかな、
菅原道真公の和歌と再会した。
・・・・・
東風吹かば
匂ひおこせよ梅の花
あるじなしとて
春な忘れそ
・・・・・
この歌を
時代背景や
菅原道真公の置かれた理不尽さを
含めて理解しようと努めてみると
胸が熱くなる。
ものの道理を考えるには
その時代背景をよく知っておく必要がある。
現代も全く同じことがいえる。
真剣に考え、筋を通して、
この理不尽な世の中を生き抜くこと。
それは歴史が語り、教えてくれる。
千年前の夜空に輝いていた星たちは
今見上げても
ほとんど変わっていないだろう。
人間の喜怒哀楽もそうなんだと思う。
だから、
雑音に耳を貸さずに
自分の信じた道を
正々堂々と歩くことだけ考える。